リーマン・ショックを扱った中で、最も評価が高い本のうちの一冊がマイケル・ルイスの「世紀の空売り」です。マイケル・ルイスは、ブラッド・ピット主演で映画化された「マネー・ボール」の原作者として日本でも知られていますよね。たぶん。
「世界経済の破綻に賭けた男たち」は「世紀の空売り」の副題です。
物語は、米国のサブプライム・ローン問題の深刻さに早くから気付き、莫大な財産をつくる準備をあらかじめしていた3組の投資家が大成功するまでを描いています。米国で不動産価格が高騰していく中、ブームに流されず、自分たちが信じる道を突き進んでいきます。当然、大金を賭けているので苦悩することもあります。けれども、やっぱり、「構造的な問題はいずれ現実化する」のですね。働かず収入がない、あるいは極めて少ない人達でも住宅ローンが組めたリーマン・ショック前の米国はやはり異常でした。
今日の構造的な問題といえば、「中国の不動産バブル」や「共通の財政政策を持たないユーロの崩壊」です。(日本の財政破綻も)。世紀の暴落は、いつ到来してもおかしくないでしょう。僕もその心構えはしています。ただ、以前も書いた通り、未来は予測できないので、いつ恐慌がやってくるのか、わからないのはもちろん、再び暴落がやってくるとも断言できません。
矛盾しているようですが、この二つの考えはいずれも真実です。だから、マネー・ボールの主人公たちは物凄いのです。
