今日、畑で取れたから、と言って、ある女性に小松菜をいただいた。
家庭菜園のベテランで、当然無農薬…葉っぱは少し虫食いの跡がある。
肉厚で美味しそう。
私は、貧血で困る事があるので、ほうれん草や小松菜をよく食べている。
当時行っていた美容室が同じという事で、この女性とは結構長い付き合いとなっていた。
この方の同級生とススキノで何度かどんちゃん騒ぎをした事もある。
気取ったお店を好まず、お店に入るなり、
「3千円ポッキリって書いてあるけど、本当に3千円?それ以上は払わないよ!」
といきなり店の人に言って、本当に3千円で、飲んだこともある。
それももう20年ぐらい前になるけれど。
この女性の息子さんは、私と同じ年で、昨年、肝硬変で亡くなった。
息子さんに先立たれて、ずっと元気がない。
それは当然だし、当人は今年78歳だとかで、将来の不安も重なり、最近よく話しに来るようになった。
話し相手は、他にもいる。
私もご一緒させていただいた、彼女の同級生で、いつもと変わらず、電話をかけて来るという。
「おい、また札幌に行くからな、ススキノ行こうぜ」
息子さんの事は当然知っているけれど、気遣いながらも、同じ調子で電話してくるという。
それがなんともありがたいと彼女は言う。
「彼らが東京から遊びに来たら、また一緒に行ってくれる?」
「勿論ですよ。当時のあの店がまだあったら面白いのに!」
吉幾三さんの格好をした人や、頭にストッキング被った人とか、誰が店の人で、誰が客だか分からないあの世界。
ススキノってすごい。
30そこそこの私はビックリした。
彼女の同級生の1人には、
「俺の方が、肌が綺麗だべ?」
と真っ白の足を見せられたり、記憶に残る一時であった。
ずっと縁のある人というのがいるものだ。
先月、私が初めて入社した会社の先輩が亡くなり、そのお葬式の場は、まるで◯◯◯◯株式会社の同窓会のようだった。
30年振りに会った人もいる。
それがきっかけで、当時の会社の女子社員チームでススキノへ飲みに行くことにもなった。
そして、夫の釣り友の山田さん。
先日も私と夫と3人で釣りに行ったばかり。
その山田さんと、私のこの元会社とお取引があったり。
「不思議な縁だわあ」
今目の前に4匹の猫が眠っている。
先日来た子猫2匹は、本来別の人へ、譲渡するはずの子達であった。
それがなぜか私の目の前にいる。
この4匹のけむくじゃらが、一緒に寄り添って寝る毎日に、今1番幸せを感じでいる私なのである。