慌てて駆け込んだ荷物置き場は、まだ人がいる。

そう慌てる必要もない。

スタート場所はすぐなんだから。

渡された袋に、パンフレット入れて、ゼッケン番号をマッキーで書いた。

着ていたオレンジの長袖Tシャツを脱いで、それも袋に入れた。

肌寒いけど、半袖で行けそう。

短パンは寒いかもと思って、ユニクロのトレーニングパンツ履いてたけど、皆さん短パン、タイツが殆どですね。

ちょっとガチなのかな?

私は私。平常心で。スタートまでにまだ余裕があり、足のストレッチをして待っていた。

人数は多くない…辞退された人もかなりいたかもしれない。

全体の真ん中より少し後ろぐらいの位置に整列していたら、スタートのアナウンスがあり、パーンと花火がなった!

スタートです!

皆様、お待たせしました。

やっとスタートしましたよ。

花火が鳴ったと同時に、アップルウォッチをスタートさせる。

ロスは…どうかな?一分ぐらい?

ドキドキする間もなく始まり、私はスタートダッシュの為に前に行こうとする。

だけど周りもそこそこ早いもんだから、そう簡単に追い越せない。

付いていけるペースだったから、なんとか回りと合わせて走る事が出来ている。

ちょっとした上りに差し掛かったけど、この程度ならいつもの事。

「大丈夫そうだ」

気持ち良い風を受けながら、私は楽しく走っていた。

一周目の途中、応援の人が集まる場所で、「ちいかわ」を見つけた。

「あっmayuさんですか?」

キャーキャー言いながら、手を振り、お猿のように飛び跳ねて通り過ぎる。

わーー‼️

嬉しい😆

素敵な応援をいただき、テンションが上がる。そしてそのまま2周目に突入。

この辺りもまだ、元気に走っている。

5キロを過ぎ、2周目を走り、10キロを超えてもまだ、大丈夫。

アドレナリンのお陰で、なんとかあまり追い越されず走っていたけど、13キロぐらいの上りの坂で、パワー低下の色が濃くなってくる。

キツい…。

日差しが強くなり、気温も上がり…。

暑さの方はまだなんとかなるが、所々眩しいので、私は車の運転の時に使っている「GUCCIのサングラス」をかけてみた。

GUCCIといっても、30年くらい前に買ったやつ。

使い古したものだけど、未だ健在であった。

サングラスはコレしかなかったので、一応ポケットに忍ばせていた。

ちょっとかけてみよう。

しかし、走ったらずり落ち、人差し指で戻すもまたズリ落ちる。

ええい!もういいわ!

鼻ぺちゃだからなのに、サングラスにあたる。

すぐにそのGUCCIは、お尻のポケットへ、戻される。

こんな事に余分なエネルギーを使ってしまった…。

それに…この坂!

公園は、なんともアップダウンの多いコースであった。

1周目と2周目はまだ元気があったから走っていたけど、パワーがなくなると、もう耐えられない。

野球場を超え、クネクネ道を少し下ると、給水場所がある。

「一回落ち着こう」

紙コップをもらい、冷たく美味しい水を一気飲み。

ダラダラ歩くより、いっその事足を止めた方が良い。

もうなんなら座っちゃおう。

お水をもう一杯飲む間だけのつもりで、芝生に腰を下ろした。

バキッ⚡️

音がした。

お尻の下で何かが壊れたような。

「えっ…」

もしかして⁉️

もしかすると⁉️

まさか⁉️


つづく。