本日職場に現れた、デカい男。

「おー、久しぶりー!」

私の友人の知り合いなのだけど、しょっちゅう会ううちに、何かあったら私に頼み事してくるようになった。

「今日はなんだい」

真っ直ぐ私のところにやって来たから、そう聞いた。すると

「オレ、猫飼ったんだよね」

とのこと。

ナニーー!どうしたんだ!

聞けば、先日仕事に行く前に、車から猫の鳴き声がして、車の下だの、その近くだの探したけど、声だけしたらしい。

耳を澄ましてよく聞けば、どうやらエンジンルームからのようだ。

「げっ!」

やっぱり猫がいた。

子猫が1匹大きな声で泣いていたという。

「よく保護してくれたねー!」

私は、彼に心から御礼を言った。

今は夫婦2人で、猫を舐めるように可愛がっているという。

「よしよし」

なんという良いお話でしょう。

「ところでさ…」

「うん?」

やっぱり頼み事か?

「すごい痩せたんじゃない?」

おーー!わかりましたか?

ちょっと美しくなったかしら。

「どうしたの?病気?」

……。

「違う…マラソン始めたから…」

マラソンしてる事を伝える声も小さくなった。

とうとう私は「痩せた時は病気」の年齢に、なってしまったようである。