10月4日月曜日。41日目。
午前3時に電話が鳴った。
午前3時という時間の電話など、朗報な訳がない。
しかもそれが、病院からならどうだろう。
夫がまさか急変してしまったのか、
電話が来る時間帯を考えれば、そう思うのが普通ではないのか。
私は、仕事のペースの流れで、午前二時に就寝する。お陰様で「不眠」じゃないから、布団に入ったら、5秒で寝る(夫が言うには)。
スヤスヤと眠りに入り、さあ、深い眠りですよ~というタイミングぐらいに起こされたのだ。
「もしもし」
「あ、奥様ですか?」
女性の声が聞こえる。取り立てて慌てている感じもない。
「ご主人、転んじゃって」
「えっ?」
「トイレに連れて行った時に、転倒したんです。でも、大丈夫ですから」
……ハァ。そうですか。
転倒したんですね、わざわざお知らせどうも…って!
寝ぼけていたのもあるから、何故にそんな事で電話してきたのか、聞けなかった。
「何かあった時にすぐに伝えないと、責任問題になるからじゃない?」
夫の釣り仲間の高橋さんに言ったら、そう答えが返ってきた。
ふーん。転んだこと告知しなかっただけで、文句言う人いるのかね?面倒臭い世の中だね。後で聞いたけど、本人は自分の体に繋がってる管が、絡まった、と言っていた。自分の身体がまだ思ったより支えられなくて、ふらついたのだと言う。別に看護師さんの介助が悪かった訳でも何でもないと言っていた。
仮に怪我が発生したとて、病院なんだし、治療出来るしーーなんて私は呑気にしている。所詮他人事。
コロナは肺炎が治ってしまえばこっちのモンなのだ。
なんて「喉元過ぎれば熱さを忘れる」考えなんだろう‥。全然心配していないのでは?。
私は電話を切って、5秒で再び眠るのだから。
見てないから分からないけど、こんな感じではないかと。