9月13日。月曜日。20日目。
今日は病院から連絡が来る日。
お掃除をしている間に午後になり、病院からの連絡を待つ。
家族が生死をさまよう間、どんな気持ちで待っていれば良いのだろう…
冷静になったり、不安になったり、気持ちはコロコロ変わってしまう。
ここで急に家族を失ってしまったら、キツイな…。コロナに限らず、急に家族がいなくなるというのは、こんなにも受け入れ難い。色んな事情で、家族を失った方々の気持ちがリアルに伝わってきて、胸が締め付けられる。
電話がかかってきた。
「担当医師の●●と申します」
先週と違う方だ。なかなか状況は厳しいと伝えられる。
先週は「大丈夫です!」みたいな活気ある声だったのに、今日はなんだか違う…。人が変われば見立ても違うのだな。色々言わなければならないし、やはり最悪の事は想定しておけということか。
「担当看護師の●●です!」
看護師さんはみな明るかった。
それは私には最大の救いであった。
命をつなぐ力は、膨大なエネルギー、「気」を必要とする。それは明るいものでなければならず、救命救急の場で、諦めない力が作り出したものに違いない。
特効薬がないのだから、夫はそんな支えを借りながら、頑張るしかない。
事情を知らない動物は、ただならぬ「気」を察知する。
夫の衣類の上からずっと離れないちょこまかも、それを感じ取っていた。