万物は、人間の『心』が描き出す幻影にすぎない | 神聖寺 隆健 090-3085-9732

神聖寺 隆健 090-3085-9732

神聖寺 隆健 (しんしょうじ りゅうけん)
真言宗、法事と供養、仏教世話ばなし



隆健 筆 「般若波羅密多心経」より

129
隆健のつぶやきを進めましょう。
奈良、興福寺の宗派は弥勒菩薩をマスコット菩薩として説く『法相宗』です。

『法相宗』の経典は『解深密経』という経典が根本『本経』です。
この『解深密経』を基本として無着(インドのお坊さん)老師(弥勒菩薩が乗り移ったとされてます)が、書き表したとされる『瑜伽師地論(ゆがしじろん)』(別途、後述)が完成されたと見てもよいか?と思われます。〔浅学、隆健の解釈です!〕なぜなら、『瑜伽師地論』の中に『解深密経』全文(序文を除く)があるからです。
〔密教学には『瑜伽師地論』は必読でしょう!〕

『法相宗』の呼称はこの『解深密経』にある『一切法相品』の『法相』部分から名付けたものです。「この世に存在する万物(現象的存在)は眼の前に、実在として見えるけれど、誤りである。すべて、人間の『心』が描き出す幻影にすぎない」とこの経典は説いています。

そして『心』を『識』と置き換えて、お釈迦様の説いた、深い秘密(密教観)を解き始めていきます。深い秘密=人間の『心』の姿です。
この経典の一番の特徴は、「瑜伽行の実践」を説くことにあります。
『法相宗・唯識』派が=『瑜伽行・唯識派』と呼ばれる所以(ゆえん)です。