去年、身内に不幸があり、

すっかりブログが止まってしまいました。

早いもので今月一周忌を迎えます。

 

魂というものがあるなら死んだ後どうなるのか。

半年くらいはそればかり考えていて、

宇宙の成り立ち、量子力学の最新の研究なんかを調べたりしましたが結論は出ず、次第に日々の些末なことに忙殺されて今日に至ります。

 

そんな中、今年3月に坂本龍一さんが亡くなりました。

考えると自分の尊敬する人は
ひとりが故手塚治虫で、

もうひとりが坂本さんでした。

(何故か二人とも映画監督ではない)

 

本人の自伝とも言える新潮社の『音楽は自由にする』は

坂本龍一という人がどんな教育を受け、どんなものに刺激を受け、どんな風に成功していくのかがよく分かる良著です。

坂本龍一好きにはぜひお勧めしたい。

 

驚いたことをいくつか箇条書きに。

 

・高校生から仲間を引き連れ学生運動で暴れまわっていた実は無頼派だった

・東大に入れるくらいの天才だった

(高校の時の志望大学は1東大、2芸大、3日芸)

・芸大の作曲試験では誰よりも早く終わってさっさと試験場を出た

・ファッションセンスは全然無くすべて高橋幸宏にコーディネートして貰っていた

 

などなど上げれば切りがありませんが、

特に自分は『ラストエンペラー』のベルトルッチ監督とのやり取りの辺り、面白くて夢中で読んでしまいました。

天才が並々ならぬ努力をし、一週間ほとんど眠らないでもいられる体力がある。後世に名を残すような人物はそういうギネスブック級な稀有な人たちなんだとやっと気づきました。

 

坂本さんとは何か縁があると勝手に思っていて、詳しくは言えませんが高校生の時、都内の住民台帳からひたすら住所を手書きで写すアルバイトをしたことがあり、偶然にも自分が坂本さんをピックアップすることになったのでした。

 

本当に魂というものがあるなら、いまごろ二月前に亡くなった幸宏さんと音楽談義を交わしているのでしょうね。