昨日の続きから。。
私は、歴史博物館を見終わり、おみやげ品コーナーで
『万人坑を知る』 ~日本が中国を侵略した史跡~
という本を買って、この博物館を後にした。
外は寒く、-10度前後。aiaiに電話をして
今どこにいるの?と聞かれ満州事変博物館と答え
しばらく、博物館がある柳条湖事件が起こった
場所を歩きながら、色々と考えていた。
今私は、中国で仕事をしている日本人である。
また東北地方という、70年前に日本関東軍が占領した
まさにその場所にいる。
今回のこの歴史博物館を訪問して、一番思ったことは
何よりもまずこのような博物館が中国にあるという
事実を受け止めるということ。
もし私が中国人で、この博物館を訪れて感じることは
なんだろう、と考える事。
そう思った。
70年前にこの地で何があったか?
それは、十分すぎるくらい知ることができた。
しかし一部の情報は、私が知るものと違っているものも
ありましたが。
それでも、関東軍が中国にいた、その事実だけで
十分すぎるくらいの、侵略というものを知ることができる。
先月読んだ、稲盛和夫さんの『生き方』の本の中で
116ページに、
国債問題、国家間の摩擦も単純に発想してみる
というのがあり、シンプルに迷惑をかけた相手には
謝るべき、という文があり、感銘した。
わたしは、翌日ある中国の瀋陽人の人と
実は昨日九一八に行ってきたと、言い、
その話に触れてみた。
正直中国ではそういう話には触れたことがない。
やはり怖いからだ。。
その中国の友人とは仲がいいので、色々と話してみた。
彼曰くは、今何をあのような博物館を通して思うべきか
のところで、こう言った。
日本の帝国主義の復活が怖い。
中国も韓国も怖いという。。。
私として、今の日本人にそんな大それことはないとか
まさかとか、思うのだが。。中国人も韓国人も怖いのだと。
そういえば、博物館にこのようなことが書いてあった。
↑歴史を鑑とし、平和を待ち望み日本帝国主義の
復活を警戒する
やはり復活を警戒すると。
その中国人曰く。。
例えば、ワールドカップや、野球、オリンピックなどの
スポーツで、普段スポーツもみないような人たちが
一斉に全国民で一丸となって応援する姿が
怖いという。。。
そういえばドラッカーの本にも書いてあったような
日本人は一夜で買われる。
終戦も、明治維新も、追い込まれれば一夜で変わることができると。
なるほどと思った。
私の父親は実は、中国の満州、現在の吉林省の長春の
生まれである。
3歳までこっちにいて、その後終戦とともに日本にひきあげた。
その話は、小さころから聞かされている。
私も小さころから、父親の影響でいろんな戦争映画や原爆に
関することを聞かされてきた。
それでも今までの私は何もしらなかったに等しいと思った。
日本で就職して会社をやめるまでに、一度として中国のことや
この戦争のことなど考えたことなどなかった。
でも何の因果か、上海に留学し、天津で仕事をし
そしていま遼寧省にいる。
父親が生まれたところへ、少しずつ近づいていっている
ということに何かの運命を感じる。
私の祖父は8年前ほどに亡くなったが、今89歳の祖母曰くは
おじいちゃんは中国語が話せたという。ずっとこっちの大学をでて
働いてたからと。
そんなことすらも、祖父が死んでしまってから知った自分が
恥ずかしい。
もし祖父が生きていたら、もっと今はいろんなことを話せただろうなと
思う。
今回の歴史博物館訪問と、その中国人の友人との話により
自分はもっと、もっと知らなければならないと思った。
この地で働いていくならと。。。
私の父は今年で67歳。
まだ3歳のときに長春から日本に引き上げて
一度もその地を訪れていないらしい。
私の手で、どうしてもこの地を訪れさせてあげたい。
そしても私も一緒に訪れていたみいと思う。

