おはようございます。
好評でも頼まれてもいないのに、「地面に巣を構える鳥編(略して地面鳥)」の第二弾です!
前回の話はコチラからどうぞ。
もちろん、殆ど関係のない話なので、前回の話を読まなくとも全く問題ありません
先日、車を運転してたら、Bush stone-curlew (日本名:オーストラリアイシチドリ)が、私の車の前を、用心深く、ゆっくりと横切り始めました。
体長は60センチ程。結構大きいです。
それはもう、ゆっくりゆっくりと。
不自然な程、低姿勢で。
頭を低くすれば、そしてゆっくり歩けば誰も気が付かないと思っているよう。
そのおかげで。
見えてる。君の動きは丸見えだから!!
はい!そんなわけで今回はイシチドリの話です。
同じ地面鳥:Masked Lapwingとは全く違い、このイシチドリは人間を襲うこともなく、むしろ人見知りなのですが、なぜか住宅地の周りの公園などに住んでます。
夜行性ゆえ、昼間は木陰でひっそり休んでいるか、あるいは挙動不審な動きをしているのが特徴です。
また、危険を感じると敵に見つからないように、動きを止めたり、スローモーションになることもあります。
なによりこの鳥は奇妙な鳴き声で知られています。
(鳴き声を聞くにはこちらをクリック)
聞いて頂くとお分かりのように、幽霊の呼び声などとも言われ、通常は夜に鳴くので、慣れないうちは結構不気味。
あれは●年前、期待と不安をいっぱい抱えながら留学生としてダーウィンに来た私。
一人も知り合いがいない中、牢屋みたいな学生寮のベッドで眠れずに過ごしていた時に聞いた音がこれでした。
可哀想な自分!
幽霊だとは思ってはいなかったものの、まさか鳥だとは思わず、「野生動物?ディンゴ?ディンゴの群れに襲われてる?」などと勝手に妄想していました。
※ディンゴはこんな声で鳴きません。
こちらに来る前から、学生寮に入るということは決めていたのですが、私のイメージでは、まずエントランスがあって、そこに管理人さんの受付があって、警備の方がいたりカメラがあったりして、そこを通らないと中に入れないとか、エントランスの扉の横にあるボタンを押さないと内部に入れないとか、そういうのを想像していました。
ダーウィンを何だと思っていたのか、当時の自分よ。
蓋を開けてみれば、寮の建物には塀がなく、従って門もなく、受付を通らずとも各自のドアまで直行できる、友達も不審者も野生動物も自由自在に出入り可能な寮でした。
おまけにクイーンエリザベス女王の誕生日に着いたので、休日。
当然、受付も閉まっていて、誰も管理していませんでした(笑)。
初日なのに。
なので、誰もこの声について説明してくれず、ってか何もかも分からず、ぼっちで恐ろしかったことを覚えてます。
それはさておき。
前述しましたが、イシチドリは夜行性。
夜に家族で連れ立って、食べ物を見つけたり、移動したりします。
仕事や外出して遅くなった時、車や自転車を運転していたら、移動中のイシチドリの家族とぶつかりそうになって何度慌てたことか。
(しかもぶつかりそうになると動きを止める)
見えないから、君たち。
イシチドリはうっかりもののようで、家族で一緒に移動しているはずなのに、なぜだか柵の向うとこちら側ではぐれてしまったりして、お互いを必死に呼び合いながら、柵の周りをグルグル回っているのを見たことがあります。
柵と言っても1.5メートル程の高さで、向う側が見えるような柵です。
しかし、離れ離れになった家族は必死。
どんだけ必死ってと、近所の親戚の所に泊りがけで遊びに行って、帰ろうとしたら、
こわ!第二次世界大戦の後、ドイツにはこんな人もいたのだろうか。
的な、東西冷戦によって別れてしまった家族レベルで、今生の別れ的な雰囲気でお互いを呼び合います。
1.5メートルの塀を挟んで。
っていうか。
飛べることを忘れたようです。
昼間はメチャ不機嫌顔。目が完璧な三角形。
というように、どっちかってと不安障害・パラノイア気味の性質なのですが、稀に人を恐れないイシチドリもいます。
ケアンズに住む私の友人の所には、夜にパーティをやっているとなぜかやって来るイシチドリがいるんです。
パーティアニマル。
夜型だけに。
私たちがケアンズでビールを飲んでいた時にも、餌をねだるでもなく横にじっと立ってました。
ミ・ス・テ・リ・ア・ス・・・
さて、恐ろしいことに、この地面鳥編、まだ続きます。
読者のみなさんが鳥の夢を見る日まで!!
↑ なんの嫌がらせ?
それではよい一日をお過ごしください。
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