先日のブログで、「謎アイテムが多い」と書いたライヤ・ウオシッキネン。
(よくよく考えてみると、Arabia製品全般に言えることかもしれませんが…)
まだブログで紹介していないコレクションから、
そんな「謎アイテム」シリーズをご紹介。
まずは、『7人兄弟』ミニプレートシリーズ。
こちらは、以前、一部のものを紹介済です。
以降、少しずつコレクションを増やし、なおかつ、背景も少し調べました。
ちなみに、モチーフとなった『7人兄弟』(Seitsemän veljestä)は、
国民文学の父と呼ばれ、その誕生日(10月10日)は、
「フィンランド文学とアレクシス・キビの日」として、
(Kansalliskirjailija Aleksis Kiven päivää)
旗日(国旗を掲げて祝う日)となっています。
アレクシス・キヴィの名を知らずとも、
ヘルシンキ駅横、国立劇場前の銅像に見覚えがある方は多いのではないでしょうか。
その内容は:
「父と母を相次いで亡くしたやんちゃな七人の兄弟が、
教養を次第に身につけて荒れ果てた農場を立派な農場へと復興するお話」。
(フィンランド文学情報サイト Kirjojen puutarjaさんより引用)
それが、絵柄にも表れています。
ではこのミニプレート、いつ頃、どんな目的でつくられていたのか…。
手掛かりがあまりに少なすぎる中、
ヒントは、裏面にありました。
手持ちの4枚は、1984年、1986年、1987年、1988年のもの。
…ということは、少なくとも1984年~1988年の間、製造されていたと思われます。
「Jukola」は、『7人兄弟』の兄弟たちのファミリー・ネームですが、
フィンランドには、同じ名前の地名があります。
Tampere、Hollola、Isosyöteも地名です。
鍵は、1986年に刻まれた「Jukolanviesti」。
ここを手掛かりにして調べたところ、
1949年から行われているオリエンテーリングの大会であることがわかりました。
Jukolaは男子の大会であり、女子の大会はVenlaと呼ばれているようです。
たしかに、開催地もあっていました。
(この段落の情報は、いずれもWikipediaから)
オリエンテーリング大会の参加賞か何かだとすると、
レア度が高い理由もわかります。
ひとつひとつ図柄を見てみましょう。
まずは、1984年版。
続いて、1年飛んで、1986年版。
そして、1987年版。
最後に、1988年版。
お気に入りは、みんながお勉強をしている1988年版です。
描かれた絵が、ストーリーのどの部分であるのかを検証したいところですが、
現段階において、『7人兄弟』はこちらのバージョンしか読んでいないので…
(マウリ・クンナス著『7匹の犬の兄弟』)
まずは、原本を読んでみたいところです。