女は端を食え | ひねくれ女、オランダへ嫁いでみた ー年の差婚・出産・育児ー

ひねくれ女、オランダへ嫁いでみた ー年の差婚・出産・育児ー

こじらせ独身期間が長かったせいか、天性の性格か。。。
ひねくれた私がオランダへ嫁ぐことになりました。
それにまつわる私自身のことを活字で残していきたいと思います。


昔、巻き寿司やだし巻き卵など必ず端っこが出る
巻物系の食べ物を食べるとき
真っ先に真ん中を食べようとした。
すると、母が私を叱り付けた。

「女は端から先に食べなさい!」

その言葉をずっと覚えていて、
やはり食事の場面ではずっとそうしてきた。

この男尊女卑と捉えられる母の言葉は
言い換えれば「いいところは男性に譲りなさい」という意味なのだろう。
この言葉は私の中に根強く残っていて、
社会人になっても後輩や立場関係なく
私は端っこや形の悪いものから自分のお皿にとるようにしていた。

そんな心がけは誰にも気づかれることもなく
褒められることもない。

しかし、唯一気づいてくれたのは愛しのゆみちゃんとゆみちゃんのママさんである。
私のブログにたまに登場する男前のゆみちゃん。
彼女と飲んだくれて朝帰りになった回数数えきれず…
記憶をなくすもどうにか私たちは無事に家に帰っている。
日本に帰ったら必ず一緒に飲みに出るが
昔のような体力はもうなく、
6時から飲み始めて一軒目でベロベロ。
11時にはきっちり解散するという加齢とともに飲み方も変わってきた。

ゆみちゃんのママさんも私の母と同じく
パパさんと商売を始めて1代で何とか軌道に乗せてきた。
ゆみちゃんもパパさんがキッチンに立ち入るところを見たことがないのと同じく
私も父がキッチンに立つどころが近づいているところすら見たことがない。
典型的な昔の夫婦関係である。

産後に悪露が出るため生理用ナプキンを買い足す必要があった。
日頃の買い物はレネさんに頼むが、
いくらオランダが男女平等で男性側に抵抗がなくても
「そんなもんを男性に買いに行かすな〜!」と母の声が聞こえてきそうである。

男女平等にも限界があり、
時に男尊女卑に美徳を感じることもある。
こういう美徳をオランダ社会で育つであろう我が子は理解できるようになるのだろうか。

何事もバランスである。