距離感と親密さ part 2 | ひねくれ女、オランダへ嫁いでみた ー年の差婚・出産・育児ー

ひねくれ女、オランダへ嫁いでみた ー年の差婚・出産・育児ー

こじらせ独身期間が長かったせいか、天性の性格か。。。
ひねくれた私がオランダへ嫁ぐことになりました。
それにまつわる私自身のことを活字で残していきたいと思います。

 
アメリカに留学後、私の中では欧米文化=アメリカであった。
生涯引っ越し回数が日本より数倍多いアメリカ人。
生まれた土地や慣れ親しんだ土地への執着が日本ほど強くない気がする。
子供は高校を卒業する年齢で寮やルームシェアを始め、実家から独立することが一般的である。
大学卒業しても実家の親元で暮らすことはアメリカでは恥とされていた。
そして、結婚や離婚・転職など何かの節目で新天地として引越しをするのがアメリカ流だと私は思っている。
だから近所づきあいもそれほど濃くなく、当たり障りなく上手に付き合っていた気がする。
 
欧米の欧はヨーロッパのことであるが、私が経験したオランダ生活はアメリカ文化とは全く違うと言える。
オランダ人は生まれ育った土地からあまり離れたがらない。
親の持ち家を引き継ぎ、一緒に育った仲間のうち数人もいまだに周辺に住んでいる。
中には職場が遠いなどの理由で引っ越しをしたりするが、やはり仲間の元をよく訪れる。
社会人になっても自分でローンが組めたり目標ができたりしない限りは親元で暮らす人も多い。
このオランダでのご近所づきあい日本でいうところの近所のおっちゃん・おばちゃんの感覚であろう。
親同士が友達なら子供の年齢も近く、幼馴染と呼べる間柄にもなる。
 
レネさんも地元を愛しており、10代のときから一緒に育った仲間が大好きである。
離婚後もそんなに離れていない街に引っ越したくらいである。
毎週休みになると仲間と一緒にコーヒーを飲んだりお茶を飲んだりしている。
 
大親友の娘が長年付き合ってきた彼氏と数か月前に別れた話になった。
レネさんは中国出張のためその時期の話は聞いていなかった。
聞いていなかったことをとても残念がっていた。
いくら大親友の娘でも彼氏と別れたくらいの話を聞いていなかったくらいで残念がるだろうか。。。
私は誰が興味あるねん!と心の中で思っていた。
結婚・離婚話なら理解はできるが、たかが20代の若者の恋愛関係である。
わが子のように可愛がっていたのは理解できるが、友人の娘や息子の動向まで気にするのがオランダ流なのだろうか。
友達の子供はそりゃ可愛いがオランダでは恋愛模様まで把握することが当たり前とされているのだろうか。。。
 
人は人。変わり者でもその人の生き方を否定しない。
LGBTの結婚制度もいち早く取り入れ、街中でもこういうカップルを見かけても気にも留めない。
人々の多様性を尊重しているオランダ人なのに、身近な人の動向には敏感である。
 
距離感と親密さの説明書がほしい。。。