数日の前の出来事。
レネさんとよくよく話し合った。
息子カップルには全幅の信頼を置いていたレネさん。
出張のたびに息子にはいうて聞かせてた結果がこれである。
レネさん傷心…怒りと悲しみで混乱…
息子に怒りのメッセージを送ったらしいが返信は
「片付けるの忘れとってごめん」であったらしい。
イヤイヤ…
謝るべきは約束破ったことに対して謝るべきである。
レネさん、ため息。
そもそもなぜ私は予感していたかというと…
去年の夏前に問題の次男は就業中に私用のネットサーフィンやらスマホいじりが原因で仕事をクビになっていた。
厳重注意で済むことやと思うがこのゆるーいオランダでもよっぽど目に余ったのだろうと安易に想像できた。
父親であるレネさんと他人である私はそこでも評価が違うのだ。
そのときは私は何も言わなかった。
私の出る幕ではないからだ。
しかし、バレなければええと思ってルール違反をする奴はどの状況でも同じである。
私は一事が万事だと考える。
非常に日本的ではあるかもしれないがこの考え方が私にはついて回るのだ。
レネさんには耳の痛い話かもしれないが私は私の意見を伝えた。
レネさんは次男の彼女のことも高く評価していた。
常識のある礼儀の正しい子であり、見た目はイケイケっぽいが丁寧な子であるとレネさんは私に話していた。
イヤイヤ…そこも見る目ないやん!
普通、なんぼ家の持ち主が出張中で留守でも与えられた部屋ではなくリビングルームのソファでコトに及ぶか?
普通の常識ある女性はお世話になってる彼氏のお父さんの持ち家のリビングで股は開かんわ!
これも若さゆえのことなんだろうか…ともうすぐ34歳を迎える私の脳ミソは右往左往している。
ということで、レネさんは私の意見に頷いてくれた。
私は来週日本に帰る。
レネさんはその次の週からベトナム出張である。
その間いつもなら次男が家と車も使うが今回は(というより金輪際であることを願うが)空き巣に入られようが郵便物が貯まろうがレネさんのファンキー兄に立ち寄ってもらいチェックしてもらうことになった。
私としては万々歳である。
一方で私の存在がレネさんと息子の距離を広げている気がしてならない。
レネさんは私の意見がなくてもそうしていたと言うが…
人にはとにかく優しいレネさんなので、私が感じるこのささやかな罪悪感は一体なんやろか…
見つけたコンドームのパッケージをティッシュで拾い上げ、掃除機をかけた時の惨めさ…屈辱。
それも考えてくれてのレネさんの決断。
これからは在宅中にゲストとして立ち寄ってくれれば迎え入れるが、留守を預けるのは懲りた。
これからはゲスト扱いとなり、ゲストとしての振る舞いを求められている次男カップルである。
もちろんゲスト扱いとなればいくら自分が与えられた部屋でも、ことに及ぶことはルール違反である。
ちょっと待てよ…
次男よ!まさか彼女の実家のリビングルームでもしでかしてないか?!
レネさん…その辺の教育をもう一度22歳の次男にすべきちゃうか…
オランダの空の下、いろんなことが頭を駆け巡る。