陸東C57の本運転は、試運転とうって変わって雪に見舞われた。
それも本格的な降雪。
こういう天候では、ロングは雪にフェードされてしまうので、おのずと接近戦を挑むしかない。
絵にしたいと思えば場所も限られる。
中山平を出て少し鳴子寄りの俯瞰にする。
本当は下におりて正面がちの構図にしたかったのだけど雪でおりられない。
それが結果的にいいアングルになった。
もう少し右に寄れば、と思ったが、カマ主体ならこれでいい。
C57も小牛田に貸し出されてこんなに降られるとは思っていなかっただろう。
カラーフィルムだったが現役時代を想わせる渋いトーンの絵になってくれた。
あれからまた時間がたって、C57が走る機会がない。
不要な交換設備を撤去して最小限のダイヤになった。
もうこれ以上のスジは設定しないというふうに受け取れる。
おまけに鳴子-新庄間は乗客数が最低クラスに落ち込んだ現実がある。
C57はあれが最後、となってしまうのだろうか。