平成30年の祭礼を終えて | 会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

福島県会津地方の「会津高野山八葉寺」は、夏になると「冬木沢詣り」で賑わいます。「冬木沢詣り」は毎年8/1から8/7までの一週間。公式HPで伝えきれない、こまかい情報を中の僧侶からお届けいたします。

今年の祭礼も無事に終えました。
一週間を振り返ってみるといろいろなことがありました。その中から三点ほど。

まずは、素晴らしい精進料理を振る舞って頂いた賄いの穴澤さんへの感謝です。冬木沢祭礼には、山ごもり修行という側面もあります。なので期間中は、肉魚や卵はもちろん、ネギなどの刺激の強い薬味を避けます。反面、牛乳やチーズは大丈夫と言うと驚く方もいますが、お釈迦さまも乳がゆをお食べになられ、滋養をつけてさとりをお開きになられたわけですので、アリなのです。
このような難しい条件のなか、10人以上の僧侶の食事を毎日1人で調理された穴澤さんには、感謝しかありません。しかも手をかえ品をかえ、毎回おいしい!ありがとうございました。

2点目は、ふと気付いたら何十年も使っている道具についてです。お寺ですので、何百年も経過している貴重な法具などはあります。そういうものではなく、今回紹介したいのはこのホウキ。

一番右にぶら下がっているホウキ、一見普通ですが、よく見ると、接ぎ木がしてあります。むかし中芯が折れて、以来接ぎ木をして使い続けています。気がつけば20年は軽く使っているような。
消費が美徳である資本主義のこの世においては、壊れたらすぐ新しいものと取り替えるのは当たり前。しかしこのように治しながら使っていると、掃除をする意味とか、掃くことの本質とかに、思索をめぐらすいい機会になります。ゴミを掃き出すのか、ゴミに少しどいてもらうのか、そもそもゴミとはなんなのか、と…。色即是空。
来年もまた使い続けることでしょう。

3点目。物干しについて。
1週間、山内のいろいろなところに張っていた幕。また引いていた布。山は湿っぽいので、最後に干さなくてはなりません。しかし撤収日の8日には台風13号が接近中…。後日に干すかと諦めていたところ、予報と違って、8日の午前は晴れ。そのスキに一気に干しました。

干せて良かった〜。

また来年、よろしくお願いいたします!