パンク寸前
昨日のライブご来場の皆様、
ほんとうにありがとうございました。
もちろん反省点は多々あるものの、久しぶりに「出し切った」感のある
充足感ある夜となりました。
そしてかなり実験的だった、ガットとドラムのコンビネーション、
PAの方の尽力もあり評判も上々で・・・調子に乗ってしまいそうです。
そして個人的に収穫だったのは同出演者の「葉子」という
恐るべしシンガーに出合ったこと。
去年出会った「内藤たいと」といい、
このところこころ鷲づかみされる共演者に恵まれ、
これは確実に自分のプレイに化学変化をもたらしてくれています。
パンクの格好してパンクの演奏しても、なんら攻撃的でない中身をさらけだしている奴や、
ロッカーは「ロッカーぽくふるまわなければ」ならない小心ものの輩に比べれば、
どんな場所にも動じることなく
強烈な個性をはじき出す、葉子や、たいとこそ、パンクであり、真の歌手だ。
こんな連中と知り合えたことが宝です。
土を喰らえ!
やはり、人間とどのつまりパワーの源は野菜だろうか。
40代のAV男優は、歳をとったら野菜を多く食べないとスタミナが持たない、と語ったそうだし、
80越しても健在ブルースの大御所、B・B・キングの巨漢を維持している食事は野菜、彼はベジタリアンだ。
とあるフレンチのシェフは「野菜を食べることは、土を食べること」と語り、ついには
料理に土を用いた。グルメに最後に残された食材は「土」かね。
確かに土と野菜は一心同体、我々はいずれ土に還るなら、全く当り前の話なのかもしれない。
今日、フィリピンから友人が訪ねてきてくれた。
彼は俳優にしてシンガー。日本に住んでいたけれどフィリピンに帰国、仕事を探していた。
彼の人生もいろいろあって、今現在はフィリピンでオーガニック野菜のレストランを開く構想があるらしい。
これは壮大なプロジェクト!だと思った。
フィリピンに行ったことのある人なら知っているけど、
フィリピンの食卓には、とにかく野菜が少ない。
肉・肉・魚・米・肉といったかんじ。
ちょっと高いホテルのレストランで一番高いのはサラダだった。しかもなけなしのレタスと、ベビーコーンが数本。
ビタミン源はフルーツ。そう、フルーツはとにかく旨い!バナナの味は別格。
だがしかし何故に野菜が市場に出回らないのだろう。
今現在の事情は多少違うだろうけど、アジア一食卓に野菜の豊富な韓国と比べると天と地だ。
農薬事情は分らないけれど、フィリピンでオーガニック以前に外食で野菜を豊富に取り入れること自体、
途方に暮れる計画だと、思わずにはいられなかった。
しかし実現すればオアシスのような場所になるだろう。なんとか力になりたい!(何も思いつかんが・・・)
明日はこの友人をライブに招待した。超歌のうまいやつだから、そんな人を呼んで
自分にプレッシャーかけてどうすんだよ!ってひとりつっこみ入れ・・・。
さあ、かつおぶし!いや、身を削ってやるべし!!
土を喰らって芽を吹かせ!
日本のジプシー~瞽女(ごぜ)
40年ほど前、新潟には
「瞽女(ごぜ)」さんという、三味線を抱えた盲目の旅芸人がいた。
かつては、日本全国にいたというから、生き残りが越後の国だったのだろう。
深い雪山や谷で、娯楽のない村人が首を長くして瞽女さんの来るのを待っていたらしい。
しかし、その存在を知ったのは、何かの音源ではなく、
「斉藤真一」という画家の描く瞽女だったのね。
斉藤真一は全体の暗いトーンの中に燃える情念カラーがあって、
ジプシーを描くために、生まれてきたのではないかしら?
というくらい、静かに激しい。
実際、瞽女最後の生き残り、杉本キクエさんに出会う一年前まではヨーロッパのジプシーを
追っている。
今日、たまたまNHKで「瞽女」の特集番組がやっていた。
現在、瞽女は存在しない。
しかし、老人ホームで歌う杉本キクエさんの歌を採集した人が
後継者となって、保育園で子供に瞽女の歌を教えたり、
実際瞽女の歌を聞いて育った老人たちの前で
「私は瞽女ではないですが」と断って歌ったりしている。
その方の言葉がいい。
「歌は旨い下手ではなく、歌い手のものでもなく、聞くひとのものなのだと実感しました。」
愛染、出直してきます。
3/6新宿クラブドクター ライブ!!