◆６月２×日
夏休みに入るちょっと前の日曜日にゴーヤの種を蒔きました。
なんでゴーヤを作ろうと思ったかというと、お母さんが「食費が助かるから野菜を作れ！」とお父さんに命令した少しでも電気を使わず、エコに役立つと思ったからです。
種まきは、お父さんとボクの二人だけでやりました。
お母さんは面倒くさがりなのと、
庭に出ると蚊に刺されるのがイヤだと言って、
ちっとも手伝いませんでした。
その代わり、ボクとお父さんの頭のてっぺんから足の先まで、
虫よけスプレーをシューシューしてくれました。とっても煙たかったです。
そのせいで、写真を撮り忘れてしまいました。すごく残念です。
◆７月２×日
２階のベランダに、テレビで見たのと同じぐらいの緑のカーテンが出来ました。
お母さんが寝る部屋のベランダに作ってあげました。
お父さんは「これでお母さんはエアコンを点けなくても気持ちよく昼寝ができるね～」と喜んでいました。
・・・・・・・・・でも、お母さんはお構いなしに、エアコンを最強にして昼寝してます。
「お母さんの辞書には、エコとか節電とかいう文字は初めから印刷されてナイから仕方無いのよ」と笑ってました。
大人の事情みたいです。
◆７月２△日
お花が咲きました！
可愛い黄色のお花です！
たくさん咲いて欲しいです。
◆８月×日
花の付け根から膨らんできて、ちっちゃい実がなりました！
今、６センチくらいの長さです。
あと何日くらいで
食べられるようになるんだろう・・・・・
お母さんはゴーヤチャンプルーが大好きなので、
きっと喜んでくれると思います。
◆８月１×日
今朝はかったら、長さが１０センチぐらいまで育ってました。
嬉しくなってお母さんにそのことを話したら、
「来週ぐらいから、
オカズは毎日ゴーヤだわね～
」
と言ってました。
ゴーヤチャンプルー
ゴーヤのてんぷら
ゴーヤのおひたし
ゴーヤの唐揚げ
ゴーヤのピクルス
ゴーヤサラダ
・・・・・・・・・・・・・
お母さんの顔が、突然マダムあいぞうに変身したみたいになって、ビックリしました。
一度だけ会ったことある「マダムあいぞう」
おばさん。
話し方と笑い方が、なんだかヘンなおばさんでした。
ボクは、ゴーヤはニガいので好きじゃありません。
毎日ゴーヤのおかずなんて、とってもイヤです。
でも、それを言ったら、お母さんは絶対怒るので、
怖くて言えません。
ゴーヤじゃなくてヘチマとか朝顔とかで緑のカーテンを作ればよかったんだ・・・・・。
でも、
「男の子はイジイジ・グチグチしてちゃモテないんだぞ」
とお父さんが言っていたから、
ボクはそんなこと口が裂けても言いません。
いじらしいでしょ？
◆８月１△日
大変です！
大変なことになってます!!!
今朝見たら、こんな色になってました！
濃いオレンジ色です。
ビックリしてお母さんに見せたら、
「こんなんじゃぁ、
もう食べられないじゃないの！」
って怒って行っちゃいました！
スーパーで売ってるのは、２０センチぐらいの緑色なのに
どうしてウチのは違うんですか？
１０センチぐらいだし、色は美味しそうじゃないし。
それとも、オレンジ色になったから、少し甘くなったのかなぁ・・・・・。
誰に聞いたら教えてくれるんですか？
サカナくんは野菜知らないだろうし･････
・・・・・・池上彰さんならわかるのかなぁ・・・・・・
◆８月２４日
今日見たら、ユリの花が咲いていました。
なんでゴーヤなのにユリの花が咲くんだろう・・・・・
今日もこわごわお母さんに見せてみると、
これはあのオレンジのゴーヤが割れて、種が出てきたところみたいです。
種は真っ赤でヌルヌルしていました。
お母さんはゴーヤをいっぱい食べることが出来なくなって
とってもガッカリしてましたが、種がいっぱい取れそうなので
少し機嫌がよくなってました。
でも、この種を来年植えても、
やっぱり食べられるゴーヤは出来ないんだよね・・・・・
とおそるおそるお母さんに聞いてみました。そしたら
「この種はカラっと揚げて塩ふって
おつまみにするから、いいの
」
と笑ってました。
お父さんに話したら、
「そういうのを
『転んでもタダでは起きない』っていうんだよ」
と、タメになることわざを教えてくれました。
夏休みの自由課題って、国語の勉強にもなるんだなって思いました。
・・・・・・・・・・・・このブログは、フィクションです・・・・・・・・・・・・・
だって、実際のじょん君はこんなに「しおらしい、お母さん想いの優しい子」なんかじゃナイし・・・・・・・
