朝、テレビをつけたら、貴乃花の離婚報道をやっていて、”円満離婚”という言葉を使っていたので、記事のタイトルに使わせていただきました。

前回に続き「離婚」の話です。

 

前回、「面会交流のコーディネート」や「養育費の立て替え」など、先進的な「離婚後のこども養育支援」を行なっている明石市の視察のレポートの記事を書いてます。

 

▼ こちらが、前回の記事。

https://ameblo.jp/aizeye/entry-12421129795.html

 

 

港区の離婚率は、23区1位!

 

過去5年、550〜650件くらいで推移しています。

区が離婚問題の講座をやると、すごい申し込みがあるというし、わたしも、まわりから離婚相談をよく受けます。。

 

--------------------------------------

 

【円満離婚するなら、ADRという方法もあります!】

 

最近、友人から相談を受けたときに、おすすめしているのが「ADR」という解決方法。

 

「離婚テラス調停センター(法務省認証ADR機関)」の小泉道子・センター長から、ADRの説明を受け、「そんな方法もあるのね!」と思ったので。

 

 

 

「ADR」というのは、裁判外紛争解決手続のことで、「むやみに争わない」「権利はきちんと主張したい」「冷静に話し合える場がほしい」という場合に、元家裁調査官などの専門家に仲介してもらって、話を整理してもらいながら、お互いに納得いく解決方法を見つける、というものです。

 

もちろん、紛争性が高い場合は、「弁護士相談」や「調停」が必要だと思いますが、そうでない場合には、弁護士より安い費用で専門家の意見を聞けて、調停より早く解決できる、という点がよいかな、と思います。

 

「離婚テラス」は、本社が港区高輪にあります。

 

有料ですが、「お子さんのカウンセリング」や「面会交流サポート」もあって、こういうの、やっぱり公的機関が担って無料でやるべきだなあ、と思いました。

 

「離婚テラス」のHPはこちら。

https://rikon-terrace.com

 

 

------------------------------------------------

 

【港区の離婚相談状況】

 

港区では、区役所の「子ども家庭課」の中の「家庭相談センター」窓口に、家裁調停員や産業カウンセラー、臨床心理士など、各種専門家が配置されていて、ワンストップで相談が受けられるようになっています。

もちろん、無料です。

 

「家庭相談センター」では、夫婦や親子、結婚・離婚などの人間関係などの家庭相談、DV被害相談、ひとり親家庭相談など、年間約4900件の相談を受けていますが、家裁調停員が受けている相談は年571件(29年度)。

そのうち、離婚相談が64件。

 

中でも「親権」や「面会交流」に関する相談は、「母親が子供を連れて出て行ってしまって、親権を取られ、子供に合わせてもらえない」という父親側からの相談がほとんどで、「親権」についてが20〜40件くらい、「面会交流」についてが10〜20件くらい、毎年、寄せられているそうです。


 

▼「家庭相談センター」の詳細です(わたしの手書きメモが汚いですが。。)

 

 

 

▼みなとパーク芝浦にある「リーブラ」の「心のサポートルーム」でも、離婚相談を受けています。

 

「心のサポートルーム」では、夫婦関係や人間関係についての相談を、弁護士や臨床心理士や産業カウンセラーなどの専門家が13人体制で受けていて、年1500件の相談があるそうです。

こちらも、もちろん無料です。

 

 

違いは、「リーブラ」の方が、区外などからも受ける一般的な相談が多く、区の「家庭相談センター」は個別具体的な区民相談、という感じになるそうです。

 

 

離婚相談の際には、明石市発祥の「子どもの養育に関する合意書作成の手引き」(法務省)や、「養育費・面会交流」(養育費相談支援センター)の冊子を配布し、「養育費や面会交流の取り決めの必要性

」などについて、丁寧に説明している、ということです。

 

 

 

 

ただ、明石市の視察に行ってみて、そこからもう一歩、「離婚相談」に来ない人たちにも踏み込んで、啓発や支援を行なっていかないと、「こどもの権利」を守ることはできないかな、と思いました。

 

-------------------------------------------------------------------

 

【区役所窓口で、離婚届と一緒に”チラシ”配布を開始!】

 

 

「離婚相談」にこないケースにもアクセスするために、区役所に離婚届をもらいに来た人に、”チラシ”の配布を始めました!

 

離婚届を提出する前に、離婚条件の取り決めなどを促すための”啓発チラシ”です。

まずは、知ってもらうことが大事かな、と思います。

 

それから、「離婚相談」の担当職員などを対象にした研修も行う予定です。

 

でも、もう少し、こどもの権利を守るための踏み込んだ「養育支援」を進めていきたいな、と思っています。

明石市を見習って。

本当に大切なところだと思うので。

 

 

▼ こちらが、区役所の窓口で配布しているチラシです。