マハゴニー市の興亡 | 逢沢凛オフィシャルブログ Powered by Ameba

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「遊戯王カリスマ研究生.白咲るり」としてイベントや雑誌などでも活動中!

大好きな白井晃さん演出の舞台、「マハゴニー市の興亡」を観に行ってきました!

実は今日で二回目。
もう一度あの世界観を体験したくて観に行っちゃいました。


毎度毎度KAATの舞台装置に驚かされます。去年のペール・ギュント、今年の夢の劇の時にも感じたけど、本当に同じ劇場なのか!っていつも度肝を抜かれるくらい印象が変わる。
舞台の作り方がもう贅沢で、実験的で、なんでこんなことやあんなことが思いつくのだろう、と不思議がいっぱい。

奥行きいっぱいの舞台と吊るされたモニターと、バンドによる生演奏と、散りばめられた椅子とテーブル。
そしていろんなシーンで出てくる様々な小道具たち!豪華!!


人間のネガティヴな部分に焦点を当てた作品が多い印象で今回もそうなんですが、また違う角度からぐっと迫る感じでした。
マハゴニー市という人間の欲望に塗れた快楽の園。そこで生きる人々は絶望しながらも、歓楽を求めて今を楽しみ、やがて破滅へと向かっていく。
デモや物価高騰、災害など他人事とは思えない要素も入っていて、昔に書かれた作品だけど現代を反映させているかのような錯覚に陥るのでした。
歪んだ世界ではあるけど、権利ってなんだろうな、人の幸福ってなんだろうな
制限された中で行動しても満たされないのでは幸福ではないけれど、それがイコール何やってもいいという図式が成り立つのはどうなんだろう…とか色々疑問に残ることがあって。
人間の着飾ったものを根こそぎ落とした核を垣間見たような気がしました。

気持ちが良いところ(人が安易に予想するようなメロディ)に届かないように緻密に奏でられる楽曲たちも歪んだ世界に花を添えていて…
より説得力があって、それらを歌い上げるキャストさんたち…圧巻です。高低差があってあんなに難しいのに、思わず口ずさんでしまうほど耳に残ります。


最初見た時はマハゴニー市民席という舞台上にある席だったのですが、そりゃもうよく役者さんたちの表情や動きを見ることができて圧倒されました。至近距離で芝居を見ることってなかなかないし、参加型でお金渡されたり話しかけられりするので終始ドキドキだったけど良い体験でした。とても楽しめた。
そして今日は全体的に見ようと普通の客席から見て、周りが見られるからこそ目で追うところがこの間と違ったり、いろんな角度から見て二度三度も楽しめる舞台です。

この面白さ是非、劇場へ足を運んで体験していただきたいくらい!


ずっしりと重みのあるお芝居がまたしたくなった。
またKAATの舞台に立ちたいなあ。