顔の赤みやニキビ跡の赤みを早く治してくださいと、たくさんの患者さんから言われる。しかし私は即効性があるミルバソゲルなどは、絶対に使用しない。ダイエットでも急激にやれば、急激にリバウンドがくる。身体は元に戻ろうとするから、身体を良い方向に少しずつ騙していくことが、治療の根幹だ。相澤ECジェルやラピスでのイオン導入は、このようなコンセプトで誕生した。
だから赤みに無理に機械的な手法を使用したことはない。皮脂腺を焼却する治療もする気もおきない。だいいち毛穴数は、顔に20万もあるのだ。すぐに隣の皮脂腺が復活する。
酒さ様皮膚炎の患者さんで、何年も漢方薬を飲んで、ほんの少しずつ赤みが減っていく私の治療を信じてついてくれる方が大勢います。頭が下がる思いだ。診察室を出るとき、頑張れと心の中で声をかけていることしかできない。
しかしそれだけではだめだと思い、もっと良く効く外用の試作を始めた。私の嫌いなレチノイドあたりもいれる予定だが、濃度を上げる欲求を抑え、だめだ、少しずつ顔の皮膚を騙しながら、騙しながらの治療だと自分に抑制をかけて試作している。