コロナのため、ニキビの原因を自宅で考える機会が多くなった。顔の角質は、圧倒的に他の部位に比べ薄く、バリアー機能は弱い。皮脂は細菌や乾燥から顔を守るための、今流行りのフェースシールドでないのかと考え直した。皮脂の成分トリグリセライドが、リパーゼにより分解されて、遊離脂肪酸になりそれが、コメドの原因になると教科書に書いてある。リパーゼを抑えるテトラサイクリン系抗生剤のビブラマイシンやミノマイシンが効果があるとされるが、ミノマイシンやビブラマイシンは、この二十年ほとんど使用した経験がない。皮脂を取り除きバリアー機能を壊すピーリングをしたことも一度も経験がない。皮脂は現場にいて、うまく付き合いながら皮脂をコントロールすれば、バリアー機能の番人になってくれるのである。リパーゼ抑制作用のない炭酸パックや相澤ECジェルが、コメド減少効果があるのか不思議だ。