メチルホスホン酸は安定した物質である。
つまり、反応しないからそのまま残る。
反応しないのだから工業的価値はなく、誰もそんなものを合成したりしない。
そして同時に、反応しやすく分解されやすいサリンとVXの代謝物でもある。
そんなわけで、オウム施設からメチルホスホン酸が検出されれば、こいつらなんか造ってるぞという話になる。
モノイソもまた代謝物である。
メチルホスホン酸の前の段階の代謝物であり、メチルホスホン酸がサリンとVXの両方の代謝物であるのに対し、モノイソはサリンだけである。
したがって、オウム施設からモノイソが検出されたという事は、そこに間違いなくサリンがあった事を意味する。
問題は、そのサリンが地下鉄サリン事件に使われたものであるのかどうかだ。