吉本に衝撃走る | 法友(とも)へ

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年末になって驚くようなニュースが飛び込んできた。

 

坂田師匠が独身のまま亡くなってしまったのだ。

 

まあ、平均寿命越えてるし、しゃあないか。

 

 

本名が地神様なのですんごい名前。

 

個人的に記憶に残っているエピソードがいくつもある。

 

まだ売れない若い頃、出番を終えて楽屋に帰ってくると自分の弁当が半分食べられていた。

 

翌日も、またその翌日も。

 

全部食べられているわけではない、ご飯もおかずもなぜか半分だけ。

 

犯人を突き止めようとした師匠は、出番が終わってすぐ楽屋まで走って戻った。

 

犯人は誰やー!

 

そう思ってドアを開けると、そこにいたのは西川きよし。

 

まだ弁当を食べている途中の西川きよしが放った一言が「おう、坂田。いつもすまんのう。」

 

事情を聴いてみると、西川きよしは自分の弁当は奥さんに持って帰っているのだと言う。

 

師匠は怒りもせずに、その後もしばらく弁当を分け合ったのだとか。

 

 

後年、弟子を取るようになって、バラエティーの仕事が入った。

 

それは弟子二人が「アホか~」と言って師匠の頭を叩くというものだった。

 

テレビ局の説明を受けた弟子たちは分かりましたと了承した。

 

まあ、仕事だからね。

 

ところがいざ師匠を目の前にすると、どうしても手が出せない。

 

ひたすら師匠、師匠と繰り返すばかり。

 

最後は泣きそうになって「お世話になっている師匠に、そんな事は出来ません。」と言って終わりになった。

 

それを聞いた師匠は、「アホやな~。遠慮せんでええのに。」と言って笑っていた。

 

 

この弟子たちは、芸人としては失格だが、修行者としてはとても優秀だ。

 

これがビートたけしの頭を叩いてこいという仕事なら、ためらいもなく実行しただろう。

 

そして、戻ってきたら誰もそんな事は言っていないと突き放される。

 

ヴァジラヤーナやな~。