エキストラの中に元オウムはいないかなと思ったが、知った顔は無かった。
てか、説法で座らないんだ。
なんでだろう?
あ、そうか。
修行してないから座法が組めないんだな。
昭和の言い回しの、「事実だけが持つ迫真力」が欠けているのは、参加者全員が修行者ではない素人だからだ。
世間では勘違いしているが、オウムは年がら年中テロ活動をやっていた訳ではない。
間に平和な活動を挟んでいるから、皆麻原を信じてついていったのだ。
この緩急を織り交ぜたテクニックがなかったら、誰も麻原を信じなかっただろう。
そして、麻原は話が面白いだけでなく力を持っていた。
そのエネルギーの強さは人間界最強と言ってもよい。
まあ、エネルギーについては生まれつき目が見えない人に色を説明するようなもので、とても理解出来ない事ではあると思うのだが。
パイロットババには会った事がないが、麻原と同等のエネルギーを持つ人間は他に一人しか知らない。
不思議な事に、この二人はかなり違う人生を歩んでいるのにエネルギーの質が同じなのだ。
そして、人ならざる存在になると、そのエネルギーの強さは桁が違ってくる。
麻原は時折り説法で人ならざる存在について語っていた。
一般人の皆さんは会うことはないだろうし会っても分からないだろうけれど、正直ビックリする。
岡本太郎じゃないけれど、
「なんだこれは!エネルギーの爆発だ!」
みたいに感じるのだ。
修行をしたこともない、エネルギーを知覚する能力もない、そんな連中が語るオウム真理教は的外れな話ばかりだ。