偽りの救済 | 法友(とも)へ

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本の帯に、14人目の死刑囚は私だったかもしれない。

 

などと書かれているが、随分大げさだなと思う。

 

当時、オウムを知っているという程度の人なら相当な数にのぼる。

 

ショーコー、ショーコーのテーマソングでお馴染みで、少なく見ても東京都内だけでも100万人、日本全国では1000万人はいただろう。

 

しかし、入信者はせいぜいが2万人ほど。

 

その確率はわずか0.2%だ。

 

これでは死刑囚どころか、入信すらとてつもなく難しい。

 

 

さらに、入信したからといっても、次にまた出家という高い壁が立ちはだかる。

 

こちらはまあ、びっくりする数値ではあるが、その確率は10%ほどもある。

 

そして、最後の難関、麻原に重用され死刑または無期となる確率は、出家者の中の1%ほどである。

 

つまり、この著者は、0.2%の10%の1%、0.0002%の確率でしかないものを、自分も死刑囚になったかもしれないと書いているのだ。

 

 

有り得ない。

 

超有り得ない。

 

おまけに出版関係の人間は、杉浦兄弟他の幹部たちがいるが、誰一人として死刑にも無期にもなっていない。

 

14番目の死刑囚などという文言は本を売るためのキャッチコピーとしては優れているのかもしれないが、それは事実とかけ離れており本の内容の信憑性をかなり低下させている。

 

まあ、文学的表現とはそういうものなのだろう。

 

いつものことだ。