オウムの連中の13人死刑執行よりも悲しい気持ちになるのはなぜだろう。
悪いときには悪いことが重なるというのは割とある話で、今回もいくつかの事が重なったようだ。
最悪のタイミングで取材があったという事らしいが、それ以外にもいくつか気になることがある。
とりあえず、ニュースの映像を見る限りではということになるが、感じたことを書いていこう。
これは絵画とも共通するかもしれないが、絵というものは光、なかでも紫外線を嫌う。
それとセキュリティの問題もあるのかもしれないが、建物の窓が異様に小さい。
まるでオウムの秘密工場のようだ。
あれだけ窓が小さくては、脱出するのに骨が折れそうだ。
次に建物の外に、非常階段がない。
もし、非常階段があれば、火災発生場所の反対側から外に出ることが出来たはずだ。
それと、屋上へ出る扉が施錠されていて、そこで最も多数の死者が出ている。
嫌な連想だが、村井が刺殺されたときのことを思い出してしまった。
それと、これはまあ、3階建ての建物では無いのが普通なのだが、スプリンクラーが付いていない。
人類が開発した史上最強の消火設備、スプリンクラーがあれば最小限の被害で済んだはずだ。
それにしても、改めてガソリンの恐ろしさを思い知らされる。
人類を最も多く殺害した兵器がナパームである。
毒ガスよりも、核兵器よりも多くの人を殺しているわけだが、日本人にとっては焼夷弾という方が分かり易いだろう。
そのナパームとは何かと言うと、ゲル状にしたガソリンである。
太平洋戦争において、アメリカ軍が軍事施設ではなく一般の建物を焼き払うために開発した兵器に使用されたのがガソリンであったわけだが、これは現在でも中東のゲリラ戦において使われ続けている。
ガソリンを使うのはもはやテロではない、戦争だ。