特に書くことも無いかなと思う。
まあ、ガフヴァお薦めらしい本が2冊あるので、それがどんなものなのかだ。
どちらも府立図書館にあるが、わざわざ借りてまで読むほどの内容なのかどうか。
で、とりあえず、アマゾンで見てみることに。
最初は、「自己が心にやってくる」から。
日本語訳だと少し分かりにくいかもしれないが、英語の原題だと、SELF COMES TO MINDなので、こちらのほうが分かりやすい。
これは、本来の自分がエゴに向かってやって来る。という意味になる。
う~ん、とてもじゃないが論理的に正しい文章に思えない。
普通に考えれば、向きが逆だよね。
人間が本来あるべき姿へ向けてエゴがやって来て、そのエゴに翻弄される。
それが人間というものではあるまいか。
それと、アマゾンでの紹介文の中の、「意識はわれわれの心のなかに「自己」がやってくるまでできあがらないのである。」
これは完全な誤りである。
正しくは意識が先にある。そして、その意識は何の方向性も持っていない。
これが心の働きを持たない純粋な意識である。
まあ、これを仏性だとか神性だとか真我だとか、勝手に名前をつけて貰えばいいのだが、その意識に心の働きが生じて自己が生まれる。
この自己、すなわちエゴにまとわりつくのが煩悩である。
したがって、心の働きを止めれば純粋意識だけになり、煩悩は止滅する。
これがヨーガの考え方である。
続いて、「意識をめぐる冒険」
これの紹介文、「歯がズキズキ痛む。この痛さはどこから来るのか。
・・・・、脳の何がどう痛いという感覚を生むのか。」
これもおかしい。
感覚があるから痛みを感じるのではない。
痛みを感じているのは心の働きである。
肉体は痛みを感じない。
感覚器官によって情報が伝達されるだけである。
この2冊の本は、根本的な部分で間違っている。
脳科学なら脳科学で純粋な研究をすべきであり、精神世界については東洋から正しい考え方を学ぶべきだろう。
という訳で、ガフヴァには悪いが、この2冊の本は読むに値しないと判断する。