世界コンピュータ将棋選手権はやねうら王の優勝。
プロ棋士との対決と違って1局ごとに設定の変更が可能なため、対戦相手に合わせて細かく設定を変更したのが勝利の要因らしい。
特に最後のビールとの優勝決定戦は、意図的に千日手に誘導している。
見事な作戦勝ちと言ったところだ。
やねうら王はシードではなく、予選の1回戦からの登場だったのだが、棋譜を見てもなんだか強そうに見えない。
にも関わらず、結局勝ってしまう。
負けない将棋なのだ。
さらに入玉が得意で、無理に詰まそうとせず、正確に点数計算してどんなに手数がかかっても勝ちになるまで宣言しない。
見ていてもあまり面白くない。
もはや、人間の能力を遥かに超えてしまって、人間には理解不能と言うことなのかもしれない。
最近のプロ棋士の対局では、羽生対千田の終盤でAIを超えた読みだとか言われていたが、もちろんそんな事はない。
羽生の1四桂打ちは推奨手であるし、7一飛成から大体37手ぐらいでの詰みであり、全ての変化を読み切っている。
そんなAIが最近出し始めた、序盤の結論がとても興味深い。
初手の推奨手は2六歩か、7八金。
どうやら、7六歩はほぼ悪手と判断するようだ。
それだけでなく、角道を開けるのはどのタイミングでも良くないとの判断になっている。
面白いなあ。