また面白そうな本を見つけてしまった。
神経科学者の書評がその驚きをよく表している。
バスタイムにこの本を読み始め、三時間後、すっかり冷たくなった風呂水の中で読み終わった。
植物状態だと診断された人たちは本当に意識がないのだろうか?
これは何も植物状態に限ったことではないのだが、入力が正常であっても出力が正常でなければ、人はその相手を正常ではないと判断する。
しかし、これは致し方ない。
人は出力でしか相手を判断する方法を持っていないからだ。
ここに、最新の脳スキャン技術を使って、植物状態の人たちの脳活動を調べる技術が開発された。
「テニスをしているところを想像してください・」というと、脳の一部が大きく活動する。
これを手がかりに、質問の答がイエスのときにはテニスをするところを、ノーのときには自宅を歩き回るところを想像してもらうことによって、植物状態の人たちとコミュニケーションを取ることが可能になったのである。
さあ、大変なことになってきた。