オウムには実に様々な人々が集まってきていた。
まさに世の中の縮図のような感じである。
その中には、運のいい人もいれば運の悪い人もいる。
運のいい人の扱いは比較的簡単である。
高学歴であったり、地位や金を持つ人たちのことである。
彼らはおだてれば自主的に動き出す。
「救済活動を手伝ってください。」
「あなたの力が必要なんです。」
こんなたあいもない言葉が、彼らにとっては殺し文句となる。
問題は運の悪い人たちをどうするのかである。
彼らは基本的にやる気がない。
ほとんど劣等感の塊である。
そういった連中をなだめたりすかしたりしながら、なんとか活動するように持っていくのが支部活動というものの大変さである。
まあ、山本五十六が言うように、
やってみせ
言って聞かせて
させてみて
褒めてやらねば
人は動かじ
である。