読み終えた。
P234
森達也があとがきに、「信仰」と書いている。
最近はそうでもなくなったが、かつてはとても悲しい気持ちになったものだった。
麻原はオウム真理教を、「出家修行者集団」と定義している。
そうなのだ。
「信仰」ではなく「修行」。
この修行こそが、オウムだけが持つ特徴であり、あらゆる行動原理の根幹を成すものである。
麻原は間違いなく修行をしていた。
しかし、僕が見る限り、ほとんどの弟子は修行をしていない。
彼らは単に、「救済ごっこ」をしているだけだった。
個人的には、生まれた時からずっと解脱を目指してきた。
そして、オウムにいた数年間に多くの事を学ぶ事が出来た。
その点については、麻原に感謝するしかない。