名前によってエネルギーをコントロールする、それが姓名判断である。
カルマそのものは変わらないが、その解放をコントロールすることによって、運気を変えることが出来るという考え方である。
占いの類は似たような考え方であり、例えば風水は名前の代わりに方位とアイテムを使うという事である。
悪いカルマを抑え込み、良いカルマを開放する。
その技術は確かに存在する。
しかし、ここでいくつか問題がある。
そもそも良いカルマを持ち合わせていないのなら、それは解放しようがない。
それともう一つ、十分な功徳がなくては、解放してもたかが知れているという点である。
カルマ自体は同じでも、功徳の量によって結果は大きく違ってくる。
まあ、普通に考えればそんな素晴らしい技術があるのなら、ぜひとも使いたいということになるのかもしれない。
しかし、修行者にとっては、それは完全にマイナスである。
なぜなら、この技術を使う事によって、功徳をすり減らし、悪業が残ったままになるからである。
したがって、現世幸福はただの方便であり、救済にはならないことが分かるだろう。
修行者は、不幸の中に身を置いたまま、悪業を滅し、功徳を増大させる。
オウム真理教においては、占星術は一般とは違った使い方がされるのだ。
すなわち、悪業を開放し、現世幸福を実現させないのである。