朝、ウグイスが鳴いていた。
割と早い時間だった。
早朝、4時半ごろに鳴いていたこともある。
ウグイスにとっては当たり前の事なのかもしれないが、人間にとって、というか個人的な事なのかもしれないが、不思議なことがある。
ほぼ間違いないと言ってもいいほどなのだが、なぜだかウグイスは1回しか鳴かないのだ。
どうしてなのだろうと思っていたが、ある事に気が付いた。
それは山で聞くウグイスの鳴き声との比較である。
山で鳴くウグイスは、とてもいい声をしている。
それは、歌っている本人の声の良さもあるけれど、その声が周りの山々に上手く反響して、まるで音響設備の整ったコンサート会場のようになっているからだろうと思う。
ウグイスは人里に降りてきて、とりあえず一声歌ってみる。
しかし、思うような反響が得られない。
アカペラで歌うウグイスにとって、自然の音響効果はとても重要である。
そこで、自分の望むような音響効果のある場所を求めて、また別の場所へ飛び立っていくのではないだろうか。
一声でその判断が出来るのだから、ウグイスの音感はとても素晴らしいものがあるに違いない。(笑)