ついでに書いておこう。
元・現役を問わず、オウム信者に「サリンを撒けと言われたら、どうしますか?」と聞くことにはほとんど意味がない。
なぜなら、それは答えを見てから試験を受けるようなものだからだ。
末端の信者にとっては、幹部たちの行動はそれこそ模範解答と言っていい。
それは当然、いい点数を取ろうとする事になる。
これは質問の仕方が間違っているためにそうなるのであり、正しい質問をする必要がある。
なぜなら、上祐正大師や野田正悟師のような大物、つまりメディアで最高幹部と言われるような者達は教団がサリンを製造していることを知っていたが、普通のサマナ達はそんな事は知るはずもなかったからである。
あの当時のサマナ達は、教団がサリンを製造していることを知らない、教団が松本サリン事件を起こしたことを知らない、教団が坂本弁護士事件を起こしたことを知らない。
その他にも知らない事がたくさんある。
その状況で、サリンを撒けと言われたらどうしたか?と聞くのでなければ意味がないのだ。
しかし、実際にはもうすでにその事を知ってしまっているのであり、何も知らない状況を再現することは不可能である。
したがって、質問に対する正確な答えを期待することは出来ない。