中川の手記20 | 法友(とも)へ

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サリン製造に関する困難は、製造そのものだけでなく治療に関してのものもある。

オウムでは、治療は中川や林郁夫の役割だった。

中川は、捜査機関がこういった条件を備えた対象に注意を払っていれば、国内製造のサリンによるテロは不可能に近いと思われると結論付けている。

 

 

前にも書いたが、注意を向けるべきはやはり医師ということになると思う。

 

どんなに化学の知識があったところで、目に見えない毒ガスを作ってしまったらほぼ間違いなく死んでしまう。

 

その治療が出来る医師なくして、サリンテロは有り得ない。

 

 

そして、注意を向けるべきは薬品だけでなく、量産が出来る反応釜と今回中川の指摘にもあったGC-MS。

 

テロを起こせるだけの量のサリンを製造するということになると、土谷がやったような実験室レベルでの20g程度の製造ではとてもじゃないが追い付かない。

 

実験室を100個作っても2kgしか出来ないが、反応釜ひとつがあれば一気に何十キロものサリンが作れる。

 

 

テロを起こすのにオウムがやろうとしたような巨大プラントなど必要ない。

 

だからと言って実験室レベルでは量が少なすぎる。

 

サリンテロにおいて、反応釜は非常に重要な役割を果たす事になる。

 

 

これらをまとめると、医学の分野からは医師と治療薬。

 

化学の分野からは、薬品と反応釜。

 

この四つが揃ったなら、そこでサリンが作られていることになる。