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Zenがプロ棋士に勝った。

 

コンピュータ囲碁の世界では日本初だが、アルファ碁を除けば世界でも他に例がない。

 

 

にもかかわらず、である。

 

なぜだかほとんどニュースにもなっていない。

 

これは一体、どうしてなんだろうか?

 

 

というか、そもそも、今回の放送の視聴者数が驚くほど少ない。

 

将棋の10分の1ぐらいではないだろうか。

 

しかも、アンケートの結果、4割強が級も何もない素人。

 

これはおそらく、コンピュータ将棋のファンの流れだろう。

 

ということは、純粋な囲碁ファンはほとんど放送を見ていないことになる。

 

囲碁ファンのほうが、将棋ファンよりも数が多いにもかかわらずである。

 

 

何と言えばいいのだろうか。

 

これは、将棋ファンは理系。

 

囲碁ファンは文系。

 

ということなのだろうか?

 

 

今回の対局は、僕の目には世紀の対決。

 

という風に映る。

 

なぜなら、Zenが恐ろしいまでに強いからだ。

 

 

1局目が終わった段階で、Zenは序盤は強いが終盤が弱い。

 

そんな評価だった。

 

しかし、Zenは持ち時間を半分も残していたのだ。

 

そこで、思考時間を1.6倍に伸ばしたところ、持ち時間を52分も残しての圧勝。

 

 

しかも、第1局の敗因がはっきりしている。

 

中盤から終盤にかけて、自分が有利であると判断したZenは、実際にZenが有利だったのだが、モードを切り替えてようするに手抜きで勝とうとして計算ミスをしたということなのだ。

 

これは、持ち時間の少ないネット対戦では必要なことだが、人間相手の持ち時間の長い勝負では必要ない。

 

じっくり時間をかければいいだけのことだ。

 

 

まあ、要するに、趙治勲はZenを本気にさせてしまったということなのだろう。

 

Zenは終盤では、ほとんど全てと言っていいと思うが、30秒以内で打っている。

 

これはもうすでに勝ちが見えてしまっているという事だ。

 

 

思考時間を1.6倍にする前から、序盤はアルファ碁よりも強いと言われており、思考時間を2倍にしても30分以上時間が余ってしまうだろう。

 

もはや、Zenに勝てるプロ棋士は、日本にいないかもしれないのだ。

 

すでにとんでもない事になってしまっているかもしれないのだが、世間の反応は不思議なほどに静かだ。