そろそろ図書館から興味の持てる本がなくなってきた。
次は面白そうな本を買うしかないのかなと思う。
コメントに池田満寿夫について書かれていたので、この本も見てみた。
日本には、日本人には、油彩は似合わないというのは、まさにその通りかなと思う。
池田満寿夫は、その結論に至るまでに相当な試行錯誤を繰り返したのではないかと思うが、僕も何十冊か本を読むうちに頭の中で試行錯誤を繰り返し、同じ結論に至った。
日本人と西洋人とでは、生まれ持った感性が違うのだ。
その池田満寿夫がデッサンについて解説した本なのだが、この本を読むと、修行には形はないではないけれど、絵を描くことに形はない事を教えてくれる。
何よりもまず、描かれている絵がモデルに似ていない。(笑)
しかも、デッサンというよりはむしろクロッキーで、鉛筆だけでなく木炭、コンテ、ペン、パステルなどを使い、絵の具で彩色をしているものもある。
なんて自由なんだ!
池田満寿夫はデッサンという言葉を、タブローではないもの全部、みたいな感覚で使っているようだ。
絵は写真と違うのだから、画家は自分の感性で捉えたものを自由に表現する。
池田満寿夫の絵はまさに自由だ。
僕もいずれ、こういう絵も描いてみたいものだ。