「緊張すると、出来ない。」
実は、この文章には、論点がふたつある。
ひとつは「緊張する」であり、もうひとつは「出来ない」である。
この「緊張する」と「出来ない」の間には、因果関係はない。
因果関係は、個人的に作り出しているものに過ぎない。
ではなぜ、「緊張する」と「出来ない」に因果関係を作り出し、結びつけてしまうのだろうか?
それは誰かに、そのようにマインドコントロールされたからである。(笑)
緊張するというのは、単に緊張するというだけの事であり、それはそのままにしておけばいい。
出来る出来ないは別の問題なので、出来るか出来ないかは別に考えればいいだけの事だ。
これは宇宙飛行士に似ているだろう。
宇宙ステーションの中では、地球と同じように行動することは出来ない。
しかし、出来ないなら出来ないで、何とかする方法を考え出すことは出来る。
あともう一つは、因果関係を作らないという事だ。
これは瞑想に似ている。
瞑想をすると、次々と雑念が浮かんでくる。
雑念が浮かんでくる事が悪い事だと思っている人もいるかもしれないが、雑念は全く悪いものではない。
悪いのは、雑念と自分の中の記憶とを結び付け、次々と因果関係の連鎖が起こる事なのだ。
悪いのは、自分で因果関係を作っていることであり、雑念そのものではない。
因果関係を作らずにいれば、時間の問題で雑念は消えていく。
雑念に対し、ただ無頓着でいればいいだけの事だ。