普通なら、前年度の源泉徴収票から、1日あたりの収入を計算する。
そんなものはないので、代わりの書類を作成する。
事故前の過去3か月間にわたって、何月何日に、どこの現場で、何時から何時まで働き、日当がいくらであったのか、を書き込んでいく。
それを元にして、今度は事故後の仕事を休んでいる間に得られるはずだった収入が、いくらであったのかを計算する。
まあ、これで、やるだけの事はやりました。
結果がどうなるかは、シヴァ大神のみぞ知る。(笑)
で、書類を提出。
しばらくして、調査事務所から電話がかかってきた。
こちらの要求がすべて認められたわけではない。
調査事務所の決定が事実として扱われる。
調査事務所の決定は事実ではないが、そこは公安調査庁と同じ。
決定すれば、事実として扱われる。
まあ、世の中には、事実として扱われていることを、事実だと誤解している人が大勢いるようだが。(笑)
調査員の話だと、算定基準というものがあり、そこから逸脱は出来ない。
しかし、慰謝料は満額の8万円としておきました。
という事だった。
さらにそれからしばらくして、Iさんの口座に30万円ほどが振り込まれた。
まあ、とりあえずはなんとかなった。
ここで面白いのは、Iさんは事故に会っても会わなくても、収入にほとんど差がないということだ。
しかし、事故に会ったおかげで、200時間の修行を達成し、2名を入信させるという結果を残した。
事故に会っていなければ、そんな事は出来なかったはずなのだ。
実に面白い!
これを世間では、災い転じて福となす、とか、人間万事塞翁が馬、とか言うのだろう。
しかし、オウムでは、こういう時にいう事はひとつだ。
「ヴァジラヤーナは結果が全てだ!」