スズメバチ32 | 法友(とも)へ

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ハチクマはスズメバチの嫌がる物質を出しているわけではない。


それなのに、スズメバチたちは攻撃もせずに逃げ惑う。


一見すると不思議な事のように思えるが、実は当然とも言える行動なのだ。



虫は人間のように考えたりしない。


あれこれと悩むことなく行動を選択する。


本能という定められたアルゴリズムの中に、選択肢はそう多くはないのだ。



巣に対して、敵からの攻撃が加えられた時の、スズメバチの反応は3つしかない。


攻撃。


ほとんど場合は、これが選択される。


いつもの見慣れた光景と言っていい。



その他の選択肢のひとつとして、何もしないがある。


これは敵の攻撃を脅威と感じていない場合である。


つまり、敵に対する攻撃は、その敵の攻撃を脅威と感じているということである。


そして、その脅威の背景には恐怖があり、恐怖を排除するために敵を攻撃しているという事なのだ。



何もしないパターンには、小さなハチやハエなどの寄生虫がある。


この小さな虫たちは、驚くべきことに自由にスズメバチの巣に出入りをしている。


そして、幼虫や成虫に卵を産み付けるのだ。



成虫に卵を産み付けるというのは不思議な気がするが、小さな寄生虫から見れば大きなスズメバチの体は、節と節の間が隙間だらけなのだ。


祖に隙間に針を差し込み、あっさりと卵を産み付ける。