思わぬ展開に22 | 法友(とも)へ

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中川とトゥー先生が、それぞれ他の死刑囚について語っていることがある。



中川が横山について語っている事。


まあ、これはオウムの死刑囚全般について言える事なのだが、なぜ死刑判決が出たのかというところ。



これについて中川は、「横山は喋るのがへただから。」


という事を最初に語ったという。


そして、死刑と無期の境目で、色々なファクターが重なり、わずかな差で死刑に傾いてしまった。


そういう見解だという。



本人の喋り方、弁護士の技量、裁判官のその日の気分、他の日であればまた違った結果であったかもしれない。


そんな風に中川は考えており、トゥー先生も同意見だと言う。



続いて、トゥー先生の土谷に対する見解。


トゥー先生はあの当時の法律では、土谷を死刑にする根拠は希薄ではないのかと思っているそうだ。



たしかに土屋はサリンは作ってはいるが、使ってはいない。


しかも、直接の関わりもあるような、ないような、である。



最初に土谷が作ったのが、無色無臭(純度90%)のサリン。


このサリンでは犠牲者はいない。



次に松本サリン事件で使われた、いわゆる青い(純度70%)サリン。


これは土谷が中川に作り方を教えながら製造された。


土谷本人は純度の高いサリンを作れるのだが、中川が作業を若干ミスしたために純度が落ちた。



そして、地下鉄サリン事件で使われた、いわゆる茶色い(純度35%)サリン。


これには土谷は関与していない。


作ったのは遠藤と中川であり、遠藤のミスによりさらに純度が落ちた。



これでは土谷を死刑にする根拠が乏しいと言わざるを得ない。


まさに、恐怖は正常な判断を狂わせるという事なのだろうと思う。