まるごとキャベツ⑭ | 法友(とも)へ

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丹とソーマが人気なのはサマナや幹部だけでなく、麻原の子供たちも同様だった。


最初の頃は御付きのサマナがソーマを取りに来たり、アーチャリーが可愛らしく「丹ちょうだい。」と言って、1枚だけ持っていったりしていた。


なのだが、丹とソーマが美味しくなった一時期は、相当に様子が違っていた。



始まりはドゥルガーがまとめて丹を何枚も持っていくようになったことだった。


その後、その枚数が増えていき、ついにはビニール袋に一杯詰めて持っていくようになった。


さらにエスカレートして、そのおかわり、さらにそのおかわり。


ドゥルガー、カーリー、アーチャリーの3姉妹が次々とやって来ては、たくさんの丹を持って行ってしまうようになった。



まるで獲物を狙う肉食獣の様に、毎日やって来ては狩りをしていく。


大体3分の一ぐらいはこの3人の胃袋におさまっていたと思う。



この頃、麻原の子供たちのお世話係がやって来て、「ドゥルガーが来ていませんでしたか?」


と聞かれたことがある。


「来てましたよ。」


「他のふたりも来てましたけど。」


と答えると、「最近、食事を全く食べてくれないんです。」


と嘆いていた。



そのお世話係が続けて言った、「丹とソーマだけで生きているんだわ。」


には笑ってしまったが、どうせまた遠藤が余計なことを吹き込んだのだろう。


アストラル丹とソーマは、オウムが行った完全食の研究の過程で生まれたものである。


一応は他の食物を摂らなくてもいいようにということだったのだが、きっとおおげさな話になっていたんだろうなと思う。



そして、このことがさらなる事件を生むのである。


いつものように野獣の三姉妹が去った後、しばらくしてドタバタと走ってくる大勢の足音がした。


勢いよくドアが開いて、お三人様登場。


何事かと思っていると、アーチャリーが「のんちゃんが食べたがってるから。」と言う。


ついでにカーリーが言うことには、麻原が「もっと供養を受けさせなさい。」


と言ったらしい。



なんで麻原がこんな言い方をしたのかというと、皆さんご存知の様に四女の方が野獣三姉妹よりもステージが高いということになっているからである。


なので、ステージの低いものがステージの高いものへ供養することで、功徳を積むことが出来るということになる。


まあ、四女の離乳食は丹とソーマだったのか、とか思ったりするのだが。


実はこの事が、悲劇の原因だったりするのである。(笑)