ボツリヌス培養プラント38 | 法友(とも)へ

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もはやこれ以上どうにもならないように思えた。


ドラム缶から巨大タンクに移した段階で1000倍ほどに薄められたことになる。


その後、水に溶けないカゼインを使ったことで、ボツリヌスは何のエサも与えられずに死滅しただろう。



実はこの後、タンクの中を掃除するということになり、鎌田(石井)がタンクの中へ落ちてしまい大騒ぎになった。


しかし、全く何の症状も出なかったのである。


意図しなかったにもかかわらず、この計画が失敗であることが証明されてしまったのだ。



しかし、まだそうなる前の段階だったので、僕はまだ諦めてはいなかった。


遠心分離機を使えば、チーズフォンデュの水割りからチーズフォンデュを取り除く事が可能だ。


そして、その水をもう一度フィルターに通せば濃縮することが出来る。


フイルターからカゼインを取り除くことが出来れば、まだなんとかなる。


そう考えていた。



ペプトンもカゼインも同じタンパク質。


だからこそ村井は安いカゼインを使えばいいと考えたわけだが、そのカゼインと同じようなタンパク質の塊である肉を人間は溶かすことが出来る。


それが胃酸である。



強烈な酸性か、強烈なアルカリ性のものがあれば、カゼインを溶かすことが出来る。


求めるものは程なくして見つかった。


なぜそんなものがあったのか分からないが、水酸化ナトリウムがあったのである。


これがグルの救済計画だというのなら、必ず成功させてやる!


そう思った。