就職活動① | 法友(とも)へ

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94年9月にオウムを離れて最初にやったのは、やはり就職活動でしたね。


出家していると、とりあえずは最低限の住居と食事は保障されていますが、現世に帰るとそれがなくなりますから。



就職情報誌を買って、履歴書を書いているときにふと手が止まりました。


出家していた間はどうしようか?


しばらく考えて、嘘を書くのはよくないからという理由で、そのまんま「オウム真理教に出家」と書きました。



まあ、あの頃は今とは違って随分のんびりした時代でしたから。


面接に行くと、「ほお、出家ですか。若いのにたいしたもんだ。」


とか言われて、まあ、アルバイトなのでとりあえず採用になりました。



「半年頑張ってもらえれば社員になれるから。」ということだったので、自分なりに頑張ってはみましたが、半年後に地下鉄サリン事件が起きてしまいました。


当然のことながら、社員になったらどうだという話はあるはずもなし。



しばらくすると、新人がひとり増えました。


シフト上は必要のない人員のはずだったのですが、それから1ヶ月ほどしてその新人が仕事に慣れてきたころ、上司から「本社へ行ってくれ、取締役が話があるそうだから。」といわれました。


本社へ行ってみると、いきなり「君には今月いっぱいで辞めてもらうから。」と切り出されました。


どういうことですかと一応聞いてみると、「うちも人が余っているからねえ。」という答え。



まあ、当然かなと思いましたね。


正直に履歴書を書いたし、事件当時は「オウムはサリンなんて撒いてないですよ。」とか、「オウムがサリンで攻撃されているんですよ。」とか言ってオウムを擁護してましたから。


これは僕だけでなく、元オウムはみんな同じような状況だったのではないかと思います。



というわけで、再び就職活動をしなければならなくなりました。