今日の朝のカンファランスのお話は、
IgG4関連疾患についてでした。
Massachusetts General HospitalのAssociate ProfessorのStone先生で、
N Engl J Med. 2012 Feb 9;366(6):539-51.
IgG4-related disease.
Stone JH, Zen Y, Deshpande V.
NEJMでレビューを最近書いており、IgG4関連疾患では有名な人らしいです。
印象的だったのが、ステロイド抵抗性の患者をリツキシマブ(抗CD20抗体)で
治療していた点でした。
日本ではもちろん保険診療内では不可能ですが、試してみる価値はありそうです。
また組織中にCD3+CD4-CD8-のDNT細胞が増えている点も興味深く、
SLEに共通する所見です。
B細胞をdepleteすることでshort liveのplasma cellとmemory T cellが減ることが
IgG4関連疾患でリツキシマブが効く根拠となりうるひとつの可能性として説明していました。
彼の見解では、
IgG4は反応性のもので二次的に増えている。
特異的な抗原や自己抗体はまだ同定されていない。
アレルギー性疾患との関与(Th2優位)。
血管炎(GPA、CSS、MPA等)との合併例が散見される。
悪性腫瘍との関連はまだ分からない。
ということです。
日本で報告例が多く、数年前より注目されているIgG4関連疾患。
今後も目が離せないようです。