学位審査会 | In my life ~研究・育児日記~

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2011年5月ー2014年2月までBostonに留学していました。
現在は帰国して臨床、教育に追われる日々です。

こんばんは。


私は医学博士を取得するために大学院に入学しました。

学位論文があれば今年度で卒業することが可能です。


今日は学位審査会の日。


この日のために4年間、研究を行ってきたと言っても過言ではありません。


スライドの準備は万端、主査、副査の教授たちとの事前審査もOK。

何事もなく終わるとは思いながらも、


咽頭痛と鼻汁といった感冒様症状の影響もあり、昨夜はほぼ熟睡できず。。。

緊張する理由はそんなにないはずなのにどうして。


朝何とか起床し、そう思いながら大学に向かいました。

そろそろ会場に向かおうと思ったそのとき、上級のY先生から一言。


「先生、衣装はどのようにしていくの?」


はっ??

と思ってると、


「普通はスーツでびしっと決めていくよね。」



と言われ。。。

やばい!!!

白衣しかない。。


シャツはコムデギャルソンの超個性的なもので、とてもフォーマルな

ところには着ていけない。もちろんネクタイもジャケットもない。。。


審査会までは残り30分しかなく、会場設営に行くはずの時間。。


思わぬところに待ち受けていた大ピンチに焦る。。。


会場設営は他の先生に任せて、急いで、ネクタイとスーツを探すことに。

しかしすぐには見つからない。


途方に暮れていると、先ほど声をかけてくれたY先生から電話が。。


「先生!いま○○町の洋服やにいるけど、ネクタイとYシャツは見つかった??

いるなら買ってくるよ。」


との連絡。


いなくなったと思っていたY先生がなんと近くの町まで洋服を探しにダッシュで向かってくれて

いたのです。あるかどうかもわからないのに。


「ありがとうございます。お願いします!!」

と言い電話を切りました。

審査会会場に向かい、残り10分前になってY先生が汗だくで到着。


急いでシャツとネクタイに着替え、ジャケットは同門の教授から借りることができました。

なんとか装備を万全にし、無事に発表。


ほとんどの先生は、まあ大丈夫さ、白衣でも何とかなるよといってお茶をにごすのですが、

本当に困っている僕を見て、すぐに探しに行ってくれ時間内に届けてくれた

その決断力、行動力、面倒見のよさ。


Y先生、ものすごいです。


このご恩は一生忘れません。