aitocolab ブログ 異世界で魔人と戦ったら電力が溜まりすぎた件 -7ページ目

揺れる馬車の中で

雷真は小さく呟いた。

 

「スタートアップ」

 

視界中央に文字が浮かぶ。

 

≪SYSTEM起動中≫

 

「...おお、来た来た」

 

続けて文字が切り替わる。

 

≪ADAPTING≫

 

線が走り、視界に

薄い光が流れる。

派手じゃないのに

やたらカッコいい。

 

無駄な英語表記も良い。

 

「...うん、完璧だ想像通り」

 

起動画面が消え

初期設定画面が出現する。

 

≪初期設定≫

文字の大きさ/濃さ/HUD配置

マップの位置・大きさ

 

「よし、やるぞ」

 

 

 

ーーそして、気が付けば

数時間経過していた。

 

文字の濃さを一段階薄く。

ミニマップは右下に

微妙に寄せて。

ステータスバーは邪魔にならない

位置に半透明で。

 

「この絶妙な位置...

天才か?俺」

 

最終的に視界は驚くほど

見やすくなり、

雷真は深く満足の息をついた。

 

(完璧。これ以上ない)

 

ふと馬車の小窓を見ると、

外はすっかり夕暮れだった。

 

「え、そんなに経った?」

 

馬車は揺れ続けている。

雷真は視線を戻し

自分専用HUDを

もう一度眺めた。

 

「いや、でもこれは

時間かける価値があるだろ」

 

異世界の旅路は今日も平和に

過ぎていく。