異世電 011 初魔法と後悔 | aitocolab ブログ 異世界で魔人と戦ったら電力が溜まりすぎた件

雷真は2週間ぶりに

宿屋の客室に入った。

 

前回泊まった宿屋より

グレードが少し落ちた気がする。

 

それに埃っぽさと

カビ臭さを感じる。

 

だが雷真にとって

異世界ものに

出てくる宿屋の

イメージに近い。

 

このままベットで

寝ると体が

痒くなるのは嫌なので

魔法を使うことにした。

 

「部屋と俺を対象に

ピュアスキャン、発動」

 

「部屋と雷真様を

対象にピュアスキャンを

発動します」

 

AIアシストの無機質な

音声が流れ

部屋全体を光が包んだ。

 

一瞬で部屋が綺麗になり

身体のべたつきが無くなった。

 

魔法に感謝しつつ

亜空間でピュアスキルを

取った自分に

ありがと。

 

小さく呟いたあと

ゆっくりと涙がこぼれた。

 

日本に居たときは

社会に上手く溶け込めずに

少し苦しかった。

 

現実から目を逸

らすためでもあったのだろうけど

異世界もの作品は

雷真にとって生きる

意味をくれた大切な

存在だった。

 

その知識が異世界で

役に立った嬉しさと

日本でも、もっと

生きていたかったという

感情がこみ上げていた。

 

どんなにチートスキルを

持っていようと

手に入れられないものがある。

 

 

そのまま

木製のベットにダイブした。

 

きしむ音が部屋に響いた。