ああ~もったいない・・・セットメニューに頼り切ってお薦めが出来ないスタッフ達 | 「繁盛店は本気で相手の立場に立っている」相手軸コンサルタント:松下雅憲のブログ

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「相手の立場」に立つのは当たり前。繁盛店は「本気で相手の立場」に立っています。では「本気で相手の立場に立つ」にはどうすれば良いのか?ブログではそこんところをもっと詳しく、ほぼ毎日書いております。どうぞ、宜しくお願い致します。



「この店のお薦めは何ですか?」
「このセットがお得でお薦めですよ~」

確かにお薦めいただいたセットは、お得感がいっぱいで他のお客様の注文されているようでした。
しかし、私は、そう言うことを知りたかったのではありません。
その店のメニューのなかで、シェフが一番こだわっている「お客様に是非とも食べてもらいたい」と、考えているメニューを聴きたかったのです。けれど、この店の「お薦め」はセットメニュー・・・

セットメニューという仕組みは非常に便利です。
単品だけで注文されるよりは、たくさんのメニューを一回で注文されることになるので、注文する側も注文される側も便利です。オーダー時間も短縮されるし、キッチンも、あらかじめ準備が出来ることが多くなるので、手際よくセッティングが出来るのでありがたいのです。お客様も、あれこれと迷わなくて済むので助かるのです。

セットメニューは、良いことずくめのように思えます。

でも、このセットメニューに頼っていると、知らず知らずのうちに、ある問題が徐々に大きくなっていくのです。
それは、「スタッフの接客スキルの低下」です。

もう少し詳しく言えば、「お客様の様子を見てタイムリーに適確な商品をお薦めする力の低下」です。

セットメニューは、元々は単品注文の問題点である、客単価と原価率をカバーするものとして考えられた仕組みです。(諸説ありますが・・・)

たとえば、マクドナルドで言うと、元々は、ハンバーガーとドリンクを注文されたお客様に、「ご一緒にポテトは如何ですか?」とサジェスト(提案・お薦め)をするという、「接客スキル」が存在したのです。これにより、一品追加で客単価を上げ、原価率の低いポテトを売る事で全体の原価率を低下させていたのです。

だから、私がアルバイトを始めた頃のマクドナルドは、「ご一緒にポテトは如何でしょうか?」と言うフレーズは一種の流行語になっていたほどでした。1976年後のお話しです。
しかし、1987年・・・390セット(サンキューセット))の登場で、セット販売はもう当たり前になってしまい、そこからは誰も「ご一緒にポテトは如何でしょうか?」などとは言わなくなってしまったのです。

そうすると、接客時での会話も、いらっしゃいませで始まり、注文を受け、繰り返して、商品を渡して、お会計して、ありがとうございました。という風に、「お薦め」をするステップが自然と消えて無くなって行ったのです。もちろん、今でも優秀なスタッフは、アップルパイなどのデザートをお薦めしてくれますが、残念なことにこれは、極めてまれなことになってしまっています。

マクドナルドの様なファーストフードに限らず、レストランや中華料理店でも、ランチメニューなどは、ほとんどがセットを訴求しています。もちろん、それはそれで良いのですが、完全にそのセットに慣れてしまい、単品についてのお薦めなどはまったくしなく、いや、出来なくなってしまっているのです。

セットに、ドリンクやデザートまで付けているところでは、メニューブックに単品メニューすら載せていないところもあるくらいです。このセットメニューの問題点をよく理解している店は、ドリンクもしくはデザートをセットから外し、上手にお薦めをして単価を上げているところもあります。
しかし、理解しながらも、スタッフに対してその目的を説明していない店は、注文時にその大切なお薦めが出来ません。

「お客様が、『いいね~じゃあ、それをひとつ下さい』と喜んで追加注文をしたくなるようにお薦めをする」

お薦め上手なスタッフは、単純に「コーヒー」や「デザート」という言い方ではなく、

「本日は、ハワイ産のコナコーヒーがお薦めです。お客様がご注文なさったランチにぴったり合いますよ。食後の一杯に如何ですか?」

などと、食欲をそそる言い方をしてくれます。
そう言う店は、間違いなく繁盛していますよね。

さて、あなたの店のスタッフは如何ですか?
セットメニューに頼り切ってはいませんか?
頼り切っていると、もったいない事になっちゃいますよ。

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